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ThinkPad240を使い始めてから早1年が過ぎました。最初は戸惑った240の台形カットも見る角度によって、ハッとするほど美しく感じられ、新たな発見をする時があります。
キーボードに向かっている時の高級感ある佇まいも、パームレストを含めた全体のフォルムの美しさが貢献していると思います。
この1年なにかと不具合も多く、修理も頻繁だった240ですが、それでも魅力的なモバイルマシンであったのは、このデザインに負うところも大きいでしょう。ハードウェアの性能とは直接関係ありませんが、これもデザインが持つ力と思います。
ある時から、240のセレクトボタン廻りの曲面がBMWのダッシュボードに通じる面処理があると感じ始めましたが、いつか調べてみようと思いつつ、そのままにしておりました。
ところが、新しいiシリーズのカタログを見ていると、「イタリア在住の工業デザイナー、リチャード・サッパー氏とのコラボレーションでデザインされ、日本で開発されているThinkPad」とあるのに目を見張りました。
Richard
Sapper(1932-) といえば、BMWのデザインでも知られるドイツ生まれの工業デザイナです。ティツィオという照明器具 やケトル をどこかで見た方もいらっしゃると思います。
よく調べてみると、1981年からIBMのデザイン顧問をしているということです。今回、デザイン書籍やWEBを探しましたが、あまり詳しく触れている本やサイトは少ないようです。WEBではこちらのサイトが詳しく書かれていました。
http://www.ifnet.or.jp/~s-yoshi/chair/tizio/sapper.htm
バタフライの愛称で有名なThinkPad701Cなど、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションになっているThinkPadも数多いようですが、正確な機種名は掴んでおりません。
Sapperについては本家本元のIBMのサイトでもUSでほんの少し検索で引っ掛かったくらいで、日本IBMでは検索にも引っ掛かりませんでした。
消息筋の情報では、
日本にも毎年春と秋にきて、デザイン部門でディスカッションをしています。
役割としては、デザインの大まかな方向性の決定と、最終段階でのチェック等をしており、特にこのモデルをSapperが手がけたというようなことはなく、全体としてのデザインのまとめをしています。
かなり高齢で仙人のような方ですが、とても親しみやすく面白い方です。
トラックポイントの赤の色を決めたのもSapperで、当時、赤い色はかなり社内でもめたらしく、いろんな色が検討されていたようですが、そこを押し切ってSapperが絶対赤と言い切ったそうです。これはティツィオという照明器具のデザインボキャブラブリと繋がる話ですね。
ということです。
ハードに関するThinkPad本はいくつか出てますが、DesignとからめたThinkPad本の登場も待たれるところです。同時にIBM
DESIGNのページでTPとSapperとの関係について、もう少し詳しい話が掲載されることを期待します。
・ThinkPadの詳しいデザイン史及びRichard Sapperとの関わりについて
・Richard Sapperの詳しい年譜と受賞暦
・MoMA Parmanent Collectionに選定されたTP機種名と年度
また、読者の方でもっと詳しい書籍やWEBをご存知の方がいらっしゃればご一報頂くと幸いです。
"Good design is good business"という言葉をIBMのコーポレート・デザイン・アイデンティティとしたのは、元最高経営責任者のトーマス・ワトソン・ジュニアだそうですが、デザインパワーを確信したのは、おそらく時代の息吹みたいなものもあったのでしょう。
余談ですが、IBMロゴはSapperのデザインではなく、これはPaul Rand(1914-1996)というアメリカのグラッフィックデザイナの1956年の作です。今の横縞のロゴ(1972) は3代目?のようです。
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